「基礎知識」を学ぶ
給料の前借りは可能?利用条件や社内貸付制度との違い、注意点を徹底解説

2025.08.18

基礎知識を学ぶ

給料の前借りは可能?利用条件や社内貸付制度との違い、注意点を徹底解説

突然の出費や予期せぬトラブルで、「給料日までお金が足りない」と悩んだ経験はありませんか?実は、会社によっては給料の“前借り”ができるケースがあります。

 

本記事では、給料前借りの可否や手続き方法、利用時の注意点、さらには前借りが難しい場合の代替手段まで解説します。いざという時に備えて、正しい知識を身につけておきましょう。

給料の前借りは可能?

急な出費や生活費の不足で「給料を前借りできないか」と悩む方は少なくありません。実際、一定の条件を満たせば給料の前借りは可能です。ここでは、その基本的な仕組みや前提条件、非常時とは何かなど、知っておくべきポイントを解説します。

 

 

基本的に“可能”

給料の前借りは、一定の条件を満たす場合に限り「可能」です。労働基準法第25条では、出産・結婚・病気・災害など、やむを得ない非常時において、労働者から請求があれば、すでに働いた分の賃金を給料日前に支払うよう会社に定めています。

 

ここで注意が必要なのは、「すでに行った労働」に対する対価であるということです。今後働く予定の給与を先に受け取る、いわゆる「前払い」を保証するものではありません。

 

つまり、前借りは法的に禁止されているわけではないものの、会社側には応じる義務がなく、実際に受け取れるかどうかは企業の判断に委ねられます。そのため、会社に前借り制度や前払い制度があるかどうかを事前に確認することが大切です。

 

 

雇用形態には関係しない

給料の前借りは、正社員・契約社員・アルバイトなど、基本的に雇用形態に関係なく可能です。すでに働いた分の賃金については、労働基準法第25条に基づき、非常時に限って前倒しで支払うことが認められています。

 

ただし、公務員・船員・家事使用人・同居の親族のみで構成される企業の従業員は、この法律の適用対象外となるため注意が必要です。また、給料前借りとは異なる「社内貸付制度」に関しては、正社員のみに限定されていることが多く、アルバイトやパートは対象外となるケースが一般的です。

 

制度の有無や対象者は、事前に会社へ確認しましょう。

 

 

すでに働いた分の給料のみ可能

給料の前借りは「すでに働いた分」に限って可能とされています。これは、労働の対価としての賃金を前倒しで受け取るものであり、まだ働いていない将来の給与を前借りすることはできません。

 

労働基準法第25条でもこの考えに基づいており、前借りを希望する際は、実際に就労済みの分のみが対象となる点に注意が必要です。

 

 

給料の前借を受けられる“非常時”の定義とは

給料の前借りが認められる「非常時」とは、労働基準法施行規則第9条により、明確に定められています。

  • 扶養している家族が出産したり、病気になったり、災害にあった場合
  • 労働者本人や、その収入で生活している家族が結婚、または亡くなった場合
  • 労働者本人や、その収入で生活している家族が、やむを得ない理由で1週間以上の帰省をする必要がある場合

 

給料を前借りする方法

 

急な出費や生活費の不足で困ったとき、給料の前借り制度を利用できると助かります。ただし、前借りには会社側の承認が必要で、適切な手順を踏まなければなりません。ここでは、給料を前借りする際の一般的な流れを解説します。

 

直属の上司に相談する

給料を前借りしたい場合、まずは直属の上司に相談するのが大切です。小さな会社であれば、直接社長に給料の前借りを相談することもできます。

 

ある程度の規模の会社の場合は、業務の管理責任者である上司に事情を説明し、制度の有無や相談の流れについて確認を取りましょう。相談の際は、「なぜ前借りが必要なのか」「どれくらいの金額を希望するのか」などを明確に伝えるとスムーズです。

 

また、前借りはあくまで会社の厚意によって認められるものであり、必ずしも希望が通るとは限りません。誠実かつ丁寧な姿勢で相談することが、信頼関係の維持にもつながります。

 

なお、派遣社員の場合は、勤務先(派遣先)ではなく、雇用契約を結んでいる派遣元の担当者に相談しなければなりません。

 

 

上司や担当部署に必要書類を提出する

上司に相談して了承を得た後は、正式な手続きとして申請書や借用書などの書類を提出する必要があります。

 

これらの書類には、

  • 前借り希望金額
  • 前借りの理由
  • 希望支給日
  • 返済方法(たとえば次回給与からの天引きなど)

などを明記するのが一般的です。書類の不備や記入漏れがあると手続きが遅れる可能性があるため、必要事項を丁寧に記載しましょう。

 

なお、まれに「口頭での申請でも構わない」と言われるケースもありますが、金銭のやり取りには必ず書面を残すことが鉄則です。あとから「言った・言わない」といったトラブルに発展するリスクを避けるためにも、申請書や借用書を作成し、双方で内容を確認・保管しておくことが大切です。

 

 

給料を前借りする際の注意点

給料を前借りする際には、制度を正しく利用するための注意点があります。スムーズに手続きを進めるためにも、あらかじめ確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

 

 

給料の全額を前借りすることはできない

給料の前借りは、原則としてすでに働いた分の給与に限られ、1ヶ月分すべてを前借りすることはできません。たとえば、給料日が毎月20日の場合、15日に前借りを申請すると、21日から15日までに実際に働いた分のみが対象になります。

 

これから働く予定の日数分については、たとえ会社が了承しても労働基準法に反する可能性があるため注意が必要です。また、支給される金額も、税金や社会保険料、各種控除が差し引かれた「手取り額」になるため、思っていたよりも少なくなることがあります。

 

 

前借りが即日対応されないケースもある

給料の前借りを申請しても、すぐにお金を受け取れるとは限りません。申請には社内での確認や承認プロセスが必要なため、即日対応が難しい場合も多くあります。

 

とくに人事や経理部門が平日のみ稼働している企業では、申請のタイミングによっては数日〜1週間程度かかることもあるでしょう。そのため、急な出費に備えて利用を考える場合は、早めに相談し、手続きに必要な書類やフローを事前に把握しておくことが重要です。

 

 

給料前払いサービスの利用には手数料がかかることがある

企業によっては「給料前払いサービス」を導入しており、スマートフォンアプリなどから簡単に前払い申請ができる仕組みが整っている場合があります。ただし、こうしたサービスを利用する際には、労働者に手数料が発生することが多く、回数が重なると家計への負担になるでしょう。

 

また、利用上限額や申請可能日などが制限されていることもあるため、事前にしっかりと規約を確認する必要があります。便利な反面、安易に利用を繰り返すと金銭感覚が鈍りやすいため、計画的な利用を心がけましょう。

 

 

給料の前借りとは異なる"社内貸付制度"とは?

給料の前借りとよく混同されがちな「社内貸付制度」ですが、実は仕組みや目的が大きく異なります。ここでは、社内貸付制度の基本や前借りとの違い、利用条件などをみていきましょう。

 

 

社内貸付制度と前借りの違い

社内貸付制度とは、会社が従業員に対して一定の金額を貸し付ける制度であり、基本的には「ローン」に近い仕組みです。一方、給料の前借りは、すでに働いた分の賃金を給料日前に受け取るという「未払い賃金の先払い」にあたります。

 

つまり、社内貸付は借入金として返済義務があり、利息や返済スケジュールが設定されることもあります。給料の前借りは原則として返済義務がなく、次回の給与から調整されるのみです。

 

なお、社内貸付金に適用される利率は現在0.9%となっており、市中のローンよりも低金利で利用できる点も特徴です。

 

 

社内貸付制度の利用条件

社内貸付制度を利用するには、企業が定める一定の条件を満たさなければなりません。多くの企業では、正社員であることが前提とされており、パートやアルバイト、試用期間中の従業員は対象外とされることがほとんどです。

 

パートやアルバイトは正社員よりも仕事を辞めやすいため、借入金額を踏み倒されるリスクがあるからです。会社の資金から貸付しているため、返済されなければ企業にとっても大きな損害になります。

 

そのため、貸付金額の上限や返済期間などについても社内規定で細かく定められているケースが多く、すべてを満たした上で申請が受理されます。

 

 

審査基準は比較的甘め

社内貸付制度の審査は、銀行や消費者金融などと比べて基準が甘めであるケースが多いです。その理由は、企業側が従業員の勤務状況や勤務態度、在籍期間、給与支払履歴などを把握しているため、信用情報機関を通さなくてもある程度の信用判断が可能だからです。

 

また、貸付先が自社の従業員に限定されており、給与からの天引きによる返済が可能な点も企業にとってリスクを抑える要因となっています。そのため、他のローン審査に落ちた人でも、社内貸付制度であれば通るケースもあるのが実情です。

 

ただし、会社によっては申請理由や金額によって審査が厳しくなることもあります。

 

 

会社の規定によりお金の使途は制限される

社内貸付制度では、貸付金の使い道を自由に選べない場合が多いです。多くの企業では「緊急性が高く生活に必要な費用」に限定されています。

 

たとえば以下のような項目です。

  • 医療費
  • 子どもの学費
  • 冠婚葬祭の費用
  • 引っ越しの費用
  • 災害による修繕費

一方、ギャンブルや娯楽目的、投資資金などには使用できないと規定されています。これは、貸付金が公的性質を帯びているとみなされ、社員の生活支援を目的としているからです。

 

そのため、申請時には使途の詳細を記載した書類や、場合によっては証明書類(診断書や請求書など)の提出を求められることもあります。規定外の目的で使用すると返済を求められたり、制度の利用停止となったりする場合もあるため、注意が必要です。

 

 

給料の前借りが難しい場合の代替手段

会社に前借り制度がなかったり、申請が却下されたりした場合でも、すぐにお金が必要なときに取れる選択肢はいくつかあります。ここでは、給料の前借りが難しいときに検討できる、現実的でリスクの少ない代替手段を紹介します。

 

 

不用品を売却する

急ぎで現金が必要なときは、自宅にある不用品を売却するのが手軽で現実的な手段のひとつです。着なくなった服や使わない家電、古本、ゲーム、ブランド品などは、フリマアプリやリサイクルショップ、ネットオークションなどを活用すればすぐに現金化できます。

 

特にメルカリやラクマなどのアプリはスマホひとつで手続きが完結するため便利です。思いがけず高値がつく商品があることもあるため、まずは身の回りを整理し、売れるものがないか確認してみましょう。

 

 

副業や短期バイトを始める

すぐにまとまった収入を得たい場合は、副業や短期アルバイトを活用するのも有効な方法です。特に即日払い・日払いに対応している求人を選べば、働いたその日に現金を受け取ることも可能です。

 

コンビニやイベント設営、軽作業などは未経験でも採用されやすく、1日単位で働ける仕事も多くあります。ただし、仕事によっては即収入につながらない場合もあるため、支払いスケジュールや報酬体系を事前に確認しておくことが大切です。

 

 

家族や親族にお金を借りる

給料の前借りができず、急ぎでお金が必要な場合は、家族や親族に事情を説明して一時的にお金を借りるという選択肢もあります。金融機関や消費者金融よりも金利負担がなく、柔軟な返済が可能な場合が多いため、信頼関係があれば最も安心できる手段です。

 

ただし、金銭の貸し借りは関係性に影響を与えることがあります。返済時期や方法についてはあらかじめきちんと話し合い、必要に応じて借用書を交わすなど誠意をもって対応することが重要です。

 

 

フリーローン

給料の前借りができない場合は、「フリーローン」の利用も有力な選択肢といえます。フリーローンとは、銀行や一部のクレジットカード会社が提供している個人向けの融資です。

 

事業や投資目的以外であれば、生活費や医療費、家賃の補填など幅広い目的に利用できます。審査を経て必要な金額を一括で借り入れる仕組みで、契約時に返済額と期間が決まっているため、計画的な返済がしやすいのが特徴です。

 

また、一般的にカードローンより金利が低めに設定されており、利息の負担を抑えられる点もメリットです。借りすぎを防げる設計になっているため、お金の管理に不安がある方にも向いています。

 

金利や利用条件に納得したうえで申し込めるため、誰でも安心して利用できるサービスといえるでしょう。

 

 

フリーローンならプランネルがおすすめ!

フリーローンを検討している方には「プランネル」の利用がおすすめです。生活費や旅行費、引っ越し資金など使い道は自由。さらに、担保も保証人も不要なので、申し込みのハードルが低く、はじめての方でも利用しやすいのが魅力です。

 

申し込みはWEBで完結し、面倒な手続きや来店も不要です。審査もスピーディーで、急な出費にも素早く対応できます。

 

また、プランネルは最大85歳まで申し込みが可能で、年金受給者など幅広い年齢層に対応しています。さらに最長8年(96回)までの長期分割返済も選べるため、月々の返済負担を抑えたい方にも好評です。

必要なときに必要な分だけ借りられるため、多くの方に利用されています。気になる方は、まずはプランネルをチェックしてみてください。

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まとめ

給料の前借りは、非常時かつすでに働いた分に限って可能ですが、会社によって対応が異なり、必ず利用できるとは限りません。制度の有無や手続きの流れを事前に確認し、正しい方法で申請することが大切です。

 

もし前借りが難しい場合は、不用品の売却や副業、家族からの借入、そして低金利で使い道自由なフリーローンの活用も選択肢のひとつです。なかでも「プランネル」は担保・保証人不要で、スマホから簡単に申し込める安心のサービス。急な出費でお困りの方は、ぜひ一度ご確認ください。

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